高校生の体育祭や文化祭において、クラス全員でお揃いのクラスTシャツを着用して盛り上がることが、すっかり定着してきました。楽しいイベントをさらに盛り上げるアイテムなので、デザインにはこだわりたいですよね。
でも、いざクラスTシャツをデザインする際には、どんな考え方で進めていくべきなのか、悩むことも多いと思います。今回は、クラスTシャツのデザインの考え方について、色々とご紹介していこうと思います。
目次
はじめに
クラスTシャツとは？
まず、皆さんはクラスTシャツについてどれくらい知っていますか？クラスTシャツとは、その名の通り、特定のクラスのメンバー全員が着用するTシャツのことを指します。体育祭や文化祭などの学校行事でよく見かけますよね。
最近では、各クラスが独自のデザインを考えて、一緒にTシャツを作り上げるのが一般的となっています。そしてそのデザインの一部には、クラスのモットーやスローガン、あるいは学年やクラス名などが入ることが多いですね。
クラスTシャツをデザインする意義
では、クラスTシャツのデザインを自分たちで考える意義は何でしょうか。まず一つには、クラス全体で一つの目標に向かって取り組むことで、クラスの結束力が深まるという点が挙げられます。クラスTシャツのデザインを考え、制作する過程では、意見を出し合い、調整を行い、結果的に一つの作品を作り上げます。この一連の過程が、クラスの一体感を醸成します。
また、自分たちが考えたオリジナルデザインのクラスTシャツを身に着けることで、自己表現の場ともなります。デザインの一部にクラスの特性や個性を反映させることで、自分たちのクラスをアピールすることができます。
さらに、そこまで深く考えずとも、クラスメイトとわいわいクラスTシャツのデザインを考える時間は、それだけで楽しく貴重な時間です。後から振り返った時に、その時間も同じくらい大切な思い出になることでしょう。
このように、クラスTシャツのデザインを自分たちで考え、制作することは、単に一枚のTシャツを作る以上の意義を持ちます。次の章では、具体的にどのようにデザインを考え、作成するのかについて解説していきます。
クラスTシャツのデザイン作成の基本的な考え方
デザインの目的を明確にする
クラスTシャツのデザインを考える上でまず大切なことは、デザインの目的を明確にすることです。どんなメッセージを伝えたいのか、クラスのどんな特性を表現したいのか、その目的によってデザインの方向性は大きく変わります。
例えば、クラスのモットーやスローガンをデザインに取り入れたいのか、それともクラスの個性や特色をアピールしたいのか。目的が明確になれば、デザインを考える際の参考点となります。
この辺りがふわっとしていたり、途中でブレてしまうと、結果的に満足いかない仕上がりになってしまいます。デザインの形そのものではなく、制作進行の考え方として、最初の時点で「目的・方向性を明確にする」ということが重要です。
クラスの一体感を表現するアイディア
次に、クラスの一体感を表現するアイディアについて考えてみましょう。クラスTシャツのデザインには、クラス全員が一つになった力を感じられるような要素を盛り込むと良いです。
例えば、クラスのマスコットやシンボルをデザインに取り入れる、クラスの名前やスローガンをデザインに盛り込むなどが考えられます。また、クラス全員の名前をデザインに組み込むという方法もあります。これらのアイディアは、クラスの一体感を強く感じられるデザインにつながります。
デザインの原案をスケッチする
デザインの目的が決まり、アイディアが出てきたら、次はそれを具体的な形にするためにスケッチを描きます。スケッチは、デザインの大まかなイメージを形にするためのものです。紙と鉛筆、またはタブレットなどを使って、思いついたアイディアを自由に描き出しましょう。
全てのアイディアを詳細に描く必要はありません。大切なのは、アイディアの基本的な形を捉えることです。スケッチが完成したら、クラスメイトと共有し、意見を集めてデザインをブラッシュアップしていきます。
デザイン要素と具体的な作成手順
必要なデザイン要素
クラスTシャツのデザインを考える上で、一般的には以下の要素が必要となります。それぞれ、ある程度明確にしておきましょう。
文字・コピー
クラス名、年度、スローガン、個人名、背番号など、クラスのアイデンティティを示す要素です。担任の先生の名前や、キャッチコピーなどを入れることもあります。
イラスト・ロゴ
クラスのマスコットや、クラスの特性を表現するイラストなど、視覚的に印象を残す要素です。オリジナルで考えたり、参考イメージから選んだりする場合が多いようです。
色（カラー）
Tシャツの地色、文字やシンボルの色など、全体の印象を左右します。見づらかったり、認識しづらくなったりしないように気をつけましょう。
これらの要素は、デザインに対する意味を持つだけでなく、クラスの一体感をアピールするための考え方のベースとなるものです。
デザインの具体的な作成手順
デザイン要素が決まったら、次は具体的なデザインの作成に移ります。以下に、大まかな作成手順を示します。
アイデア出し
クラス全員でデザインを考え、多くのアイデアを出すことから始めます。最初から完璧なアイディアを出す必要はありません。多くのアイデアを出すことで、まずは全体の方向性を考えましょう。
デザインの草案
アイデア出しで出た案を元に、デザインの草案を作成します。紙と筆記具を使って手描きのラフイメージを作成するとよいでしょう。スマホアプリなどを利用してもいいと思います。
デザインの試作
デザインの草案が決まったら、実際の制作を依頼する業者などに相談してみましょう。専門ソフトなどを利用したデザインを、まずは試作してもらいましょう。
デザインツールの利用方法
デザインの作成には、手描きだけでなく、スマホやパソコンのデザインツール、アプリなどを活用することも可能です。例えば、無料で利用できるソフト「GIMP」や「Canva」などは、初心者でも扱いやすいツールとして知られています。
これらのツール、アプリなどを使えば、文字の配置や色の調整、イラストの描画など、様々なデザイン作業が可能となります。ただし、難しいと感じる場合は、そこまで個人で行う必要はありません。むりせず、ラフイメージをもとに制作業者に相談してみましょう。
クラスTシャツのデザイン作成でよくある失敗とその対策
よくある失敗例とその原因
クラスTシャツのデザイン作成で、よく見られる失敗例とその原因をいくつかご紹介してみます。前提として、あくまでも用途が限定されたイベント用のTシャツですので、「作りたいデザインで作る」という考え方でも大丈夫なのですが、より良いデザインを目指す場合や仕上がりにこだわる場合には、以下の考え方を意識してみてください。
文字が見づらい
デザインが複雑すぎたり、文字色と背景色が近すぎると、文字が見づらくなります。この結果、クラス名やスローガンなどのメッセージが伝わらなくなってしまいます。
色が想像と違う
実際に印刷すると、デザインソフト上の色とは異なることがあります。特に、パソコンのモニターとTシャツの素材による色の違いは大きいです。
サイズが合わない
Tシャツのサイズ選びを間違えると、着心地が悪くなったり、思っていたようなシルエットではなかったりします。クラス全員で揃える場合、男女の体型差なども、発注時に考慮する必要があります。
事前に失敗を避けるためのアドバイス
これらの失敗を避けるためのアドバイスをいくつか提供します。
文字が見づらい場合
文字色と背景色は十分なコントラストを持つように選びます。また、複雑なデザインは避け、シンプルで分かりやすいデザインを心掛けましょう。
また、色味の差を大きくしたり、枠線や縁取りを付けることで視認性を上げるような工夫が有効です。
色が想像と違う場合
印刷会社との打ち合わせ時に色見本を確認すると良いでしょう。また、パソコンの画面よりも実物の色が暗く見える傾向があるため、少し明るめに設定することも考えられます。
また、どのようなデザインも実際に何らかの方法で「印刷する」という工程がはいるため、表現できる色味に限界があります。蛍光色やラメの効いたゴールドなど色は再現が難しいため、業者にも相談したうえで、最適な色を選ぶようにしましょう。
サイズが合わない場合
まずは業者の説明を受け、注文するTシャツサイズやシルエットをよく確認しましょう。最近はオーバーサイズシルエットで、厚手の生地のTシャツや、ドライ素材で高機能なTシャツなどが人気です。ベースとなるウェアの特徴を理解して、最適なサイズを選びましょう。
あらかじめこのようなポイントに注意して、クラスTシャツのデザイン作成での失敗を避け、全員が満足できる結果を得られるようにしましょう。
まとめ
デザイン作成のポイント再確認
クラスTシャツのデザインを作成する際には、以下のポイントを忘れないようにしましょう。
共感を呼ぶテーマ設定：クラス全員が共感でき、一体感を感じられるテーマを設定します。
デザインのシンプルさ：複雑すぎず、見やすさとメッセージの伝わりやすさを重視します。
色の選択：文字色と背景色は十分なコントラストを持つように選びます。
サイズの選択：各々の体型に合ったTシャツのサイズを選ぶことが大切です。
最後に
クラスTシャツ作成は、一緒に何かを作り上げる素晴らしい経験です。それぞれの意見を尊重し、協力しながら進めていくことが重要です。クラスTシャツ作成は、デザインの作成だけでなく、クラス全員が一つの目標に向かって協力することで、団結力を深める良い機会でもあります。
また、作成過程でも大切なのは、楽しみながら取り組むことです。クラスTシャツを作ること自体が一つのイベントであり、そのプロセスを楽しむことで、より良い結果を得られます。
以上、クラスTシャツのデザイン作成についての考え方と、失敗を避けるためのアドバイスをまとめてみました。クラスTシャツ作成を通じて、素晴らしい思い出を作ることができますように。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
